蓮見修さん

木製建具職人 株式会社太明

お父様が建具職人だったという蓮見さんは、17歳からその道一筋。以前は、マンションなど大型ビルの現場が多かったが、ここ数年、一般住宅の仕事をするようになり、お客様の喜ぶ顔を直接見られることがうれしいと言う。

若い頃、「完成したドアに紙一枚はさんで、ストンと落ちたらやり直し。」と鍛えられてきた。特に、リフォームの場合は、枠に曲がりや癖がでてきているので、それに合わせて加工し、ピッタリ収めなければならないのだと言う。

蓮見さんのこだわりは、取付の際に現場で時間をかけないこと。そのために、下見を2度行い、細かいことも見逃さずチェックをし、会社の作業場で完璧に仕上げる。その分、お客様のお宅で余分な時間をかけなくて済むし、仕事の精度も増す。

最近は、規格もののユニット建具が主流となってきている。カタログもきれいで選びやすいし、施工も簡単。「でも、昔ながらの木製建具は、木のぬくもりややすらぎを与えてくれます。それに、お客様一人一人のご要望をきめ細かく実現できます。『我が家だけのオリジナル』ですし、お客様の満足度が全く違いますね。ただ、オーダーものはカタログもないし、木の匂いや手触りを言葉でお伝えして分かっていただくのは、とても難しいんですよねぇ。」と語る。

家では、小学生のお嬢さんのために、自然素材、自然塗料のおもちゃ箱を作ってあげる優しいお父さん。蓮見さんのお話を伺い、自然素材と手作りの良さを一人でも多くの人にお伝えして、よりお客様にご満足いただける住まいづくりのお手伝いができれば・・・と思いました。