飯田孝男さん

塗装職人 株式会社加増
きっかけは、義兄が塗装職人だったからという飯田さん。
36年間、「今、自分ができるベストな仕事はこれ」と、塗装業一筋に歩んできた。 若い頃は、ゼネコンが元請けの大型建築現場、いわゆる野丁場(のちょうば)が多く、職人は皆、荒々しかった。必死で先輩について行った。そのころ鍛えられたことが良い経験になっている。

「なんでも経験。苦労も自分のためと思えば苦にならないよ。」

難しい仕事ほど、きれいに仕上がったときは嬉しいと言う。内装の施工は、お客様が毎日目にしてずっとそこで生活するわけだから、少しでも納得できないところがあってはいけない。特に木は生き物なので、変色したり腐ったりする。
お客様の仕上がりのイメージ、ご要望を聞き、現場で素材をよく観て、どのような材料でどうように施工するかを判断する。
これがとても難しいのだが、長年の経験で、失敗することはまず無いと言う。難しい仕事ほど飯田さんに回ってくるし、腕の見せ所なのである。

「タイホウさんにも『お任せします』って言われちゃうんだよね。」 奥様が腕を骨折したときは、家事を全てこなし、特に料理は自他共に認める腕前で、ご近所の旦那さん同士で情報交換もしているそうだ。 飯田さんのモットーは、「丁寧に、親切に」。もともと、仕事は丁寧な飯田さんだが、特に最近は個人宅の仕事が増え、お客様に対してはもちろん、監督や仕事仲間、誰に対しても親切に接することを心がけている。
これぞ、タイホウ匠会の精神ですね!